佐賀県 鹿島高校 | 伝統漁法「ウナギ塚」を設置 有明海の生き物を採取、観察 | 善きことをした高校生達 - 日本の学校

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伝統漁法「ウナギ塚」を設置 有明海の生き物を採取、観察

佐賀県 鹿島高校 科学部のみなさん

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佐賀県の有明海には、国際的に重要な湿地に関する条約「ラムサル条約」に登録された湿地がある。東よか干潟、荒尾干潟、肥前鹿島干潟の3か所で、干潟の保全や賢明な利用を目指した活動が展開されている。中でも干潟を活用した学習活動が積極的に進められており、佐賀県立鹿島高等学校の科学部では、伝統漁法である「ウナギ塚」と棚ジブを用いて、有明海の生物を捕獲し、調査・観察などに取り組んでいる。

「ウナギ塚」は、川や海の境目など、ウナギの通り道に穴を掘って網を敷き、その周囲と中央に石などを積み重ねて塚を作り、その石の隙間に隠れる生物を捕獲する伝統漁法。

今回部員たちは、干潟を利用した「干潟体験」や「鹿島ガタリンピック」の会場として知られる「道の駅鹿島」近くの小川が流れ込む地点、3か所に「ウナギ塚」を設置。4月27日に地域住民の指導の下、塚を開いた。

部員たちは上の石から一つ一つ丁寧に取り除き、川底に敷いていた網を上げると、石の間に隠れていたウナギをはじめカニやハゼなどが姿を見せた。

顧問の教諭がウナギを透明な容器に移し替えようとしたときに、1匹のウナギが身をくねらせて逃げ出したが、1年生の部員が泥干潟を走って捕獲しに行き、無事に捕獲することができ、歓声が上がった。今回は7匹のウナギを捕獲し、うち1匹は60cmを超える大物で、道の駅鹿島の干潟展望館に展示してもらうことになった。小さいものは学校に持ち帰り、研究の材料とした。

「こんな大きなウナギが捕れたのは初めて」と歓声をあげる部員たち。ウナギの他にも多彩な生き物を採取でき、有明海により興味がわいた。今後も生態調査を続けたいと、意欲を見せていた。

「棚ジブ」は、海上に小屋を設置し、ジブと呼ばれる、特殊な四手網を海中に沈めておき、潮の流れに乗ってくる小魚類を網ですくう漁法で、エビ類やワラスボ、ウナギ、アカエイなどを捕獲できる。季節によって捕獲できる生物が違うため、いつどんな生物を捕獲できるのかに興味を持って取り組んでいる。
(2025年6月掲載)

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