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ふなばししりつふなばしこうとうがっこう

船橋市立船橋高等学校

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船橋市立船橋高等学校出身の有名スポーツ選手

谷川 航選手 プロフィール

谷川 航選手

体操選手 セントラルスポーツ所属
2020東京オリンピック体操男子団体銀メダリスト
2022年世界体操競技選手権 男子個人総合3位・男子団体2位

PROFILE

1996年7月23日生まれ。千葉県船橋市出身。小学校1年から体操を本格的に開始。「ゆか」と「跳馬」を得意種目とする。高校3年だった2014年に全日本種目別選手権のゆかで3位に入り、2年後の同大会では跳馬で優勝を果たす。2017年の世界選手権で初の日本代表に選出。続く2018年、2019年も代表入りを果たし、日本の団体銅メダル獲得に大きく貢献した。2020東京オリンピックの代表選考を兼ねた2021年の全日本選手権では、跳馬で世界最高難度となる大技「リ・セグァン2」を決め、個人総合2位。悲願のオリンピック代表入りを決めた。2020東京オリンピックでは、日本代表の得点源として団体総合銀メダル獲得に大きく貢献。2022年に開催された世界選手権では、団体で銀メダル、さらに個人総合では初の銅メダルを獲得した。

谷川 航選手の学生時代は・・・

力と技に加え、勝利を手にするための練習方法を習得

谷川 航選手写真
 初めて体操に出合ったのは幼稚園の時です。難しいと思っていた高さの跳び箱を跳べた瞬間、達成感でいっぱいになったのをよく覚えています。周囲の大人の勧めもあり、卒園後はその幼稚園の運営するスポーツクラブに通うことになりました。体操競技選手育成の専門コースに入り、小学1年から中学3年までの9年間、正月以外は週1回の休みもなく練習漬けの日々。放課後の練習は22時頃まで続き、帰宅したら夕飯とお風呂を済ませてすぐに就寝という厳しい練習環境でした。それでも継続できたのは、練習量に比例して上達が実感でき、達成感や楽しさが心を満たしてくれたからです。試合に出場するようになり、「やるからにはトップを目指したい」という“勝ち”にこだわる気持ちが芽生えると、僕はますます練習に打ち込んでいきました。遊ぶ時間もない生活でしたが、振り返るとこの9年間の猛練習は、その先に待つ大舞台に備えて体力と基本的な技術を身に付けるために必要なものでした。
 「強くなるためには、強い選手の中で揉まれた方がいいのではないか……」。そう考えて進学したのは、体操の強豪校だった市立船橋高校です。体操部では、試合に照準を合わせ、本番でいかに高いパフォーマンスを発揮するかを追求した練習計画が練られていました。練習だけではなく休養も重視されます。試合で結果を出すためのトレーニングと体のケアに対する指導に、アスリートとしての自覚が生まれました。
 高校生活のすべてを掛けて挑んだインターハイで個人優勝・団体優勝の結果をつかみ取った時の達成感は忘れられません。輝かしい結果が残せたのは、強い意志を持って切磋琢磨した仲間がいたからです。スポーツが盛んな市立船橋高校全体の士気の高さも僕の頑張りを後押ししてくれました。ほかの部活が次々に成績を残していくと、「こっちも負けてられないな!」という、よい緊張感が持てます。中学生の時に抱いていた「強い選手の中で揉まれれば強くなるのではないか」という勘は当たりました。
 高校では、時間の作り方も学びました。先生方は、練習を切り上げてでも勉強を怠らないようにと促してくださっていましたが、僕はどうしても練習時間を削りたくなかった。そこで、「日々の勉強は授業の時間内で終わらせる」「試合で授業に出れない時は友達に借りたノートで遅れを取り戻す」ということを徹底しました。学校行事の準備も、空き時間を利用してしっかりと手伝う。この時身に付けた時間を生み出す考え方は、今も生きています。

世界の舞台に向けて一気に駆け上がる

オリンピックにつながる道筋を描き、戦略を練りながら駒を進める

谷川 航選手写真
 高校進学と同様、「強い選手のいる環境」にこだわって進学したのが順天堂大学です。順天堂大学は、高校の時から合同練習のためにたびたび訪れていた場所。市立船橋高校から進学していた先輩も多く、大学体操部の雰囲気もよく知っていたので迷いはありませんでした。
 大学1年の時は、レベルの高い選手の中でどうやってレギュラー入りして試合に出るか・チームに貢献できるかを模索する日々でした。選考会で失敗しないための練習方法や、自分に合った技の選択などを練習のたびに考え、試合出場を果たしていきました。また、大学の講義で学んだ知識はアスリート生活の土台になっています。栄養管理や効果的なトレーニング、疲労回復の方法などはパフォーマンスに直結する学びとなりました。
 大学卒業後の2019年、体操で好成績を出し続けるセントラルスポーツに入社しました。2020東京オリンピックの開催が入社の翌年(当時)と時間がなかったため、練習拠点を順天堂大学に持つセントラルスポーツへの入社は僕にとって渡りに船です。練習環境を変えることなく、優秀な選手たちと一緒に練習ができるのは大きな魅力でした。
 いよいよ迎えた2020東京オリンピックは、子どもの頃から憧れていた大舞台です。多くの人の想いを背負うことになるのでプレッシャーはあるけれど、それを自分の力に変えて、楽しんでよい試合をしようという思いで本番に臨みました。少し緊張はしましたが、本番は意外と落ち着いて今までやってきたことを出せたと思います。金を目指していた僕としては、団体銀メダルの結果に悔しさが残っています。しかし、ミスを出さずによい流れでできた試合自体には満足しました。やることはやったという実感があります。
 今後の目標は、2023年に開催される世界選手権、2024年に開催されるパリオリンピック共に金メダルを獲得すること。日本の強さは、選手の層が厚いことが理由の一つです。その分、代表入りは簡単ではありませんが、子どもの頃から共に練習してきた弟の翔とも一緒に出場したい。世界という舞台で最高の演技をして、最高の成績を残したいと思います!

谷川 航選手からのワンポイントアドバイス

伸ばしたい能力を明確にし、自分に合ったトレーニングを

谷川 航選手写真
 トレーニングでは、競技に必要な能力をバランスよく伸ばしていくことが大切です。練習計画と照らし合わせながら、目的を明確にしたうえでメニューを組んでみてください。また、自分に合った方法や回数、頻度で行えるかどうかが効果を左右します。自分の体力やトレーニングによる体の変化に注目し、メニューを調整ながら実践してみましょう。

(1)V字腹筋…仰向けの状態から上体と脚を同時に上げ、手を伸ばしたままつま先をタッチして仰向けに戻る動作をV字腹筋といいます。僕はこのトレーニングを、跳馬の「ブラニク」という得意技のために行っています。ブラニクは、体を素早く折りたたみ回転力を生むことが成功のポイント。練習前にV字腹筋を5回ほど行うことで体を目覚めさせ、体を折りたたむ感覚を確かめます。もちろん、筋力強化のためにV字腹筋を行うのも効果的。その場合は20回くらいを目安にするのがよいのではないでしょうか。
(2)坂道ダッシュ…坂道を一気に駆け上がるトレーニングは、跳馬やゆかで必要とされる瞬発的な筋力を鍛えるのに効果的です。僕の実家の前は50mほどの急な坂道なので、小中学生の頃は下校ついでに坂道ダッシュをしていました。ランドセルなどの通学鞄でちょっと負荷をかけながら(笑)。もちろん、高校以降も坂道ダッシュは正式なトレーニングとして取り入れています。数多く行うのではなく、3本程度が適当だと思います。
(3)通し練習…試合本番と同じ技をつなげて、中断することなく行う練習です。通しの演技をすることにより、本番に向けての問題点を洗い出し、改善のための調整をしていきます。僕の場合、試合直前は通し練習にとどめ、他の練習はあまりせずコンディション調整に努めます。逆に、体力を付けたい冬場などは、通し練習に加えて、次の試合を見据えた新しい技の練習を行うようにしています。

 日々の練習でうまくいかない時もあると思いますが、そんな時は、「こういう日もあるよな。今日できないなら明日やろう!」と気持ちを切り替えましょう。試合に焦点を合わせて、長いスパンで自分の成長を自分で見守れるようになることが、よいパフォーマンスにつながります。

谷川 航選手からみんなへメッセージ

目標を達成するためには自分に何が必要かを考え抜く

谷川 航選手写真
 「目標を達成するためには何をすべきか」ということを日々考え抜くことが何よりも大切です。自分で考え抜いた方法で取り組んでみて、結果を検証し、改善してまた取り組む。たとえ掲げた目標が難しいものだったとしても、これを繰り返すことができれば達成できると思うんです。周囲からアドバイスを受けた際も、一度きちんと受け入れて、もらったアドバイスをどう生かすかをしっかりと考える。考え抜いてから、自分の中に取り入れるべきポイントを選択することも必要です。高い目標には厳しい練習が付きものですから、めげそうになることもあるかもしれません。そんな時は、辛い練習の中にも自分が楽しいと思える瞬間を見つける工夫をしてみてはどうでしょうか。僕も、自分の日々の成長を実感することを楽しみに練習に取り組んでいます。練習を積み重ねても、時には試合で望ましい結果が出ないこともあるかもしれません。でも、終わったことを悔しがっていても何も生まれません。次に結果を出すためには何をすればいいのか、何が足りなかったのかということに真正面から向き合い、一つずつ埋めていく。それができれば、結果は付いてくると思います。

※掲載内容は2022年12月の取材時のものです。

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株式会社JSコーポレーション 代表取締役社長 米田英一